MAROKO (1990) : MAROKO 麿子

ある平凡な家庭に、突然訪れた一人の少女とそれによって崩壊してゆく家族の姿を描くアニメ。「機動警察パトレイバー」の押井守原作・脚本・監督のOVA「御先祖様万々歳!」を監督自らが劇場用に再構成した作品で、作画監督はうつのみやさとる、撮影は小山信夫がそれぞれ担当。

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MAROKO (1990) / MAROKO 麿子のあらすじ

東京近郊の埋立地のとある昼下がり、平凡な一核家族四方田家を訪れた一人の少女がいた。彼女の名は麿子、自分が四方田家の未来の子孫であり、はるばるタイムマシンで御先祖様に会いに来たのだった。そんな馬鹿げた話に四方田家の面々は半信半疑。だが、犬丸と父甲子国は彼女をすんなりと受け入れることにした。しかし、それができない母多美子は三人を見限って家を出ていってしまう。10日後、麿子の願いで一軒家に引っ越した四方田家は、家族団欒の時を楽しんでいた。その時突然、時間渡航者の掟を破って歴史に介入しようとする麿子を追って、タイムパトロールの室戸文明という男が現れる。愛する曽孫麿子のために甲子国は文明に挑んでいくが、あえなく果てた。しかし、犬丸は金属バットで文明を殴り倒し、そのまま麿子と逃亡の旅に出てしまうのだった。数週間後、犬丸と麿子は祖父と孫という関係を越えて片隅のボロアパートにひっそりと身を寄せて暮らしていた。またもその時、文明そっくりの室田文明というサラ金会社の男が甲子国の借金の取り立てに来、犬丸と麿子は捕えられてしまい人質として、大洗の海水浴場で働かされるのだった。すると、そこに多美子が私立探偵の多々羅伴内を連れてやってきた。さらにその後方には、やつれた姿の甲子国もいた。今回の騒動に際し、多美子は麿子こそが家庭内秩序の破壊をもくろむ永遠のアナーキストであり、文明は麿子の共犯者であるという真実を明らかにする。その時、ラジオの臨時ニュースで甲子国の犯した現金強奪事件が伝えられてきた。そして、再び四方田家の面々と麿子との逃亡の旅が始まった。食い逃げ、万引きの常習を重ね流浪の日々を送る毎日だったが、そこへ文明が一家心中を迫りに追いつめるのだった。甲子国は恐る恐る家族にピストルを向けるが、銃の暴発によって全員が天井のシャンデリアの下敷きになってしまう。そして彼らが目覚めた時には麿子の姿はなかった。四方田家も崩壊してしまい、犬丸は麿子の消息を追い求めて立喰いソバ屋を訪ね歩きながら、放浪の旅を続けるのだった。

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